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青空がのぞく診察室から

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2017年10月02日

もう先天性股関節脱臼とは呼ばない?

乳児健診などで時々「太ももの皺が左と右で違うのですけど大丈夫でしょうか」と聞かれることがあります。先天性股関節脱臼の特徴の一つに、大腿部の皺の左右差が言われているので、それを心配されての質問です。先天性股関節脱臼は以前に比べると確実に減ってきていますが、股関節の代表的な病気の一つであり、女児に多い傾向があります。骨盤位分娩、いわゆる逆子で生まれた場合にも多い傾向があるようです。

しまし、最近では先天性股関節脱臼と言わずに、『発育性股関節形成不全』と呼ばれるようになってきました。股関節脱臼には家族性があって、近い親族に股関節脱臼があれば起こりやすくなります。言い換えれば、股関節が脱臼しやすい、緩くなりやすいという家族的な因子が関係しています。その意味では、従来通り『先天性股関節脱臼』と言っても正しいのかもしれません。しかし、それ以上に、生まれてからの足の姿勢が大きく影響しているので『発育性股関節形成不全』という病名が主流になってきているわけです。

股関節脱臼になりにくい理想的な足の姿勢は、両足がアルファベットのM(エム)の形になっている状態です。つまり、両足を曲げにくい状態を長く続けてしまうことが危険因子と言えます。よくないことをいくつかあげると、両足をオムツや衣類で締め付け過ぎる状態、両足をまとめて抱っこするような姿勢や育児用品といったところです。オムツを当てたり衣類を着せたりする時には、両足をM字の形に曲げる余裕があるかどうか、確認してあげてください。抱っこでは、足を広げてお尻を大人の手で支える形、いわゆる『コアラ抱っこ』が勧められています。抱っこひもの使用も問題ありませんが、両足を閉じる姿勢になりやすい横抱き用のスリングなどは要注意です。

向き癖があれば、その反対側の足の姿勢に注意します。たとえば、右の向き癖のある赤ちゃんの左足が立て膝状態なっていれば、股関節脱臼を誘発してしまうことがあります。向き癖のある反対側から語りかけたり授乳したり、バスタオルなどを利用したりして工夫してあげてください。女児、家族性、向き癖や足の皺の左右差、骨盤位分娩などが脱臼のリスク要因ではありますが、3〜4か月健診あたりで発見できればと思います。そのためにも乳児健診は是非受けて欲しいと思います。

投稿者 staff : 2017年10月02日 13:52

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