香川県高松市の小児科・アレルギー科・小児循環器内科 医療法人社団裕心会 あきた小児科クリニック

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青空がのぞく診察室から

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2017年08月21日

水分補給の裏側で

まだまだ暑い日々が続いています。脱水症の予防のためにも水分補給は重要です。ウイルス性胃腸炎などで嘔吐や下痢がある時にも、やはり水分をうまく摂ることが大切になってきます。テレビでも、夏になるとスポーツドリンクなどのCMが一気に増えてきます。しかし、そうした水分補給の裏側で、注意しておかないといけない病気があります。

その一つが『ペットボトル症候群』というものです。これはスポーツドリンクや清涼飲用水などを大量に飲み続けることで起こるもので、ペットボトルに入っているような甘いドリンクをよく飲んでいる10代や20代の若い人に多い病気ですが、中高年者にも増えてきています。ペットボトル症候群というのは一般的な呼び名ですが、医学的には清涼飲料水ケトーシスとも言われます。糖分を過剰に摂り過ぎると、血糖値を調節してくれるインスリンの量が減ったり働きが悪くなったりします。その結果、糖尿病につながっていくのですが、糖分が十分に処理できなくなってエネルギー不足となるため、人の体は糖分の代わりに脂肪分をエネルギー源にしようとします。その時にできるのがケトン体というものであり、こうした反応が急に起こってくるのが清涼飲料水ケトーシス、いわゆるペットボトル症候群です。症状としては、吐き気、腹痛、ひどい場合には意識障害まで伴ってきます。普段から清涼飲料水が好きな人がこういう症状を感じたら、ペットボトル症候群を疑ってみてください。

もう一つは『脚気』です。脚気は糖分を摂り過ぎることでそれを処理するためにビタミンB1が使われすぎて、結果的にビタミンB1が不足して起こる病気です。末梢神経の障害が中心ですが、ひどくなると心不全になることもあります。昭和初期までの日本ではよく見られており、国民病とも言われていましたが、食生活の向上により過去の病気と思われていました。しかし、先のペットボトル症候群と同様で、糖分がたくさん含まれているスポーツドリンクをたくさん飲み続けることが原因となって発病するケースの報告が増えてきています。糖分をたくさん摂り過ぎることで発病するペットボトル症候群や脚気は、新たな現代病といってもいいでしょう。

もちろん、ウイルス性胃腸炎などで嘔吐や下痢の症状が目立ち、脱水や低血糖などを認める場合はまた違った考え方が必要ですが、一般的には喉が渇いた時にはお茶やお水の方がいいでしょう。コンビニなどで飲料水を買ったりする場合も、ボトルや缶などに記載されている成分表の糖質の量をチェックしてみてください。少し主旨は異なりますが、エナジードリンクや栄養ドリンクなどの飲み過ぎによるカフェイン過多や中毒も注意すべきものの一つです。いずれにしても『過ぎたるは及ばざるがごとし』『薬も過ぎれば毒となる』です。

投稿者 staff : 2017年08月21日 19:57

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