香川県高松市の小児科・アレルギー科・小児循環器内科 医療法人社団裕心会 あきた小児科クリニック

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2016年09月30日

RSウイルスとマイコプラズマ

今年は例年よりやや早く、RSウイルスが流行しつつあります。例年なら10月ぐらいから流行が始まって春まで続きますが、今年は8月ぐらいから見られていました。全国的に見ても、香川県は多い地域のようです。また、数か月前から多かったマイコプラズマの子どもたちもまだかなり見られています。今から5年前のこのブログにも、10月にRSウイルス、12月にはマイコプラズマについて書いていました。時期的に大切なことだと思われますので、それぞれ抜粋して転載、追記してみます。

RSウイルスはカゼの原因ウイルスの一つであり、ほとんどの子どもさんが2歳ぐらいまでに一度はかかる病気です。免疫ができにくいので一生に何度もかかりますが、通常は感染のたびに症状は軽くなっていきます。RSウイルス感染症は感染した人の咳やくしゃみで生じた飛沫を吸い込んだり、直接接触したりして感染します。潜伏期は4日前後で、発熱や鼻水、咳などで始まります。なかでも鼻水が多いのが最大の特徴で、ノドに流れ込んで咳き込みの原因にもなります。通常は1〜2週間で改善しますが、2歳以下の乳児ではしばしば細気管支炎や肺炎を併発して、入院が必要となることもあります。急性中耳炎の合併もよく見られます。(中略)治療としてはそれぞれ症状に応じて痰が出やすくなる薬を使ったりしますが、特に有効な薬はありません。RSウイルス感染症といっても軽症から重症までいろいろな場合があり、仮に1歳未満でかかってもみんながみんな重症になるわけでもありません。「RSウイルスが流行っていますので注意してください」と言うのは簡単ですが、ではどういう症状に注意したらいいのでしょうか?2〜3歳ぐらいまでの子ども、特に乳児で、ゼロゼロとした咳、とくに夜間に多い咳、粘くて多い鼻水、母乳やミルクの飲みが悪い、咳き込んで吐く、夜は眠れない・・・などの症状があればRS感染症が要注意です。『咳ゼロゼロ・鼻水ズルズル・飲まない・寝ない』がチェックポイントでしょう。

マイコプラズマは肺炎の原因として有名で、通常の細菌に比べるとかなり小さく、細胞の周囲を取り囲む壁(細胞壁)がないという特徴があります。乳幼児が重症になりやすいRSウイルスとは反対に、4〜5歳以上の年長児以上で典型的な症状になります。これはマイコプラズマ肺炎が菌によって肺が直接傷められるのではなく、菌に対する免疫反応によって病気が発生するため、ある程度免疫力が高まってくる年長児以降で症状が強くなるのです。症状としては発熱やだるさもありますが、咳や咳き込みが長引くのが特徴です。鼻水などの鼻炎症状は、前回のRSウイルスとは反対で一般的にはあまり目立ちません。他の肺炎と比べると胸の音(呼吸の音)があまり悪くならないこともマイコプラズマ肺炎の特徴の一つです。診断には胸のレントゲン写真が参考になりますが、最終的には血液検査などで確認することになります。かかっている人の咳などによる飛沫を吸い込んで感染しますが、潜伏期間は2〜3週間ぐらいと比較的長めです。(中略)マクロライド系という抗生薬が有効なのですが、最近は従来の抗生薬が効きにくいタイプも増えてきています(耐性マイコプラズマ)。ですから、マイコプラズマ肺炎や気管支炎と診断されて抗生剤を2〜3日飲んだにも関わらず、発熱や咳き込みなどの症状がまったくよくならない場合は耐性マイコプラズマの可能性があります。その場合は耐性マイコプラズマにも有効な抗生薬に変更します。先に書いたようにこの病気は免疫反応によって症状が出るので、抗生薬が有効で熱が下がっても、免疫反応が落ち着くまで咳はしばらく続きます。

RSウイルスは症状や迅速検査、マイコプラズマは血液検査や迅速検査などで診断が可能ですが、検査がすべてではありません。あまり心配し過ぎるのもよくありませんが、それぞれの病気の特徴をちょっと覚えておき、病院に行く際の参考にしていただければと思います。

投稿者 staff : 13:58

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