香川県高松市の小児科・アレルギー科・小児循環器内科 医療法人社団裕心会 あきた小児科クリニック

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青空がのぞく診察室から

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2014年08月30日

自己決定練習(3)

過去の2回、“自己決定”の一面について少し書いてみましたが、最終的には、社会の状況や自分の周りの環境に対応して、自分の進路や方向性、ひいては自分自身というものを決定していく必要があります。幼い頃には自分が思うような“夢”が自由に描けていましたが、大きくなって現実に直面すると、“夢”の形も現実的なものに変化してくる場合が多くなります。

特に、思春期には劣等感や失敗体験と向き合い、環境や状況に自分を合わせて折り合いをつける作業が必要になってきます。自分で決断して行動した結果についても、堅い言葉で言えば責任を取る、別の言い方をすれば、自分なりに結果を受け止めて消化していくということが大切です。何かを実行してうまくいった時はいいのですが、問題はうまくいかなかった時です。

最近の子どもたちは、失敗した場合やうまくいかなかった時の対応能力が落ちてきていると言われています。やはりこの原因も、失敗したり、壁にぶち当たったりした時に自分で対処する経験の乏しさが考えられています。

失敗した時でも、うまくいかなかったからもうダメだ・・・ではなく、よくない結果も受け止める、受け入れる、そしてまたそこから何とかしていく・・・それが折り合いを付けるということだと思います。子どもたちには、そんな力を付けていって欲しいと思います。その意味では、失敗体験やマイナス経験こそが子どもたちの肥やしになる、大きく飛躍させる原動力になると考えています。最近流行の“○○力”という言い方をすれば、“失敗力”とでも言うのでしょうか。
・・・ふと思いついてネット検索してみると、ありました!既に“失敗力”という単語が題名に入っている本も出版されていました。やはり二番煎じだったようです。

投稿者 staff : 08:27

2014年08月20日

自己決定練習(2)

前回も今回も“自己決定練習”という大がかりなタイトルが付いていますが、実際にはそんなに難しく考えることはないと思います。スポーツ選手が大きな大会に備えて基礎練習を積み重ねるのと同様に、自己決定の練習といっても特別なものでもなく、ふだんからさり気なくトレーニングできるものだと思っています。

「ぼくはどう思う?」、「どう考えてるの?」、「どうしたいの?」・・・ある程度の年齢になってくれば、そんな風に子どもに問い掛ける、考える機会を作ってあげるだけでいいように思います。もちろん大きく間違っていたり、明らかな見当違いをしたりしていれば修正してあげないといけませんが、その際も大人の意見の押し付けはよくないと思います。

夏休みなので1日何時間もゲームをする、家にいる時間が長いのでおやつをよく食べる・・・そんな時も一つのチャンスです。“ゲームは1日1時間”と決めてもなかなか守りづらいと思います。長くやりたい場合もあります。なので、“1週間に7時間”という形で決めた方がいいと思います。もちろん、ある程度時計がわかるようになってからですが、ある日は2時間、次の日はやらないとか、自分で考えて計画してもらいます。おやつも“1日1個”とするよりは“1週間7個”とか“1週間10個”とします。これも自分の意志で食べ方を調整してもらうのです。

このように一定期間の時間や分量を決めることで、ガマンすること、計画的に考えることといった力も付いていくと思います。もちろん、時間や分量を決める際には親子で話し合って相談します。この場合、「今回だけよ」とか「今日だけ特別ね」といった例外作りは禁物です。1回例外を作ると、あとはなし崩しになってしまう場合が多いのです。

ところで、僕の子どもたちがまだ小さかった頃、おやつを買う時にこの作戦をやったことがありました。“1週間3個”とか決めたのですが、子どもの知恵とでもいうのでしょうか、分量の多いおやつ、大きめの箱に入ったおやつばかりを買うようになったことがありました。ある意味では、子どもの方が一枚上手でした・・・。

投稿者 staff : 19:02

2014年08月17日

自己決定練習(1)

外来で診察をしていて、気になるシーンが時々あります。小学校高学年や中学生に対して、「頭が痛かったの?」とか「いつ頃から痛かったの?」などと聞いても、すぐにお母さんの顔を見たり、お母さんが全部答えてしまったりすることがけっこうあるということです。もちろんお母さんがすべて対応したとしてもかまわないのですが、小学校高学年や中学生ならばある程度は自分で答えて欲しいので、なるべく子どもたちの顔を見ながら聞き返すようにしています。

しばらく前の講演会で“自己決定教育”という言葉を耳にしました。今、子どもたちを取り巻く社会は大きく変化しています。そんな社会や環境の変化に対応して、自分の進路や方向性を、自分の意思で、自分の責任として決定して、行動していける力が自己決定力だと思います。しかし、自分で決める、自分で選ぶ、自分で考えるといったことが十分にできない子どもたちが増えてきているので、“自己決定”ができるようにする援助や取り組みが必要というお話でした。

最近はいろいろな情報も何でも簡単に手に入れることができます。連絡を取ろうと思えば、個人の事情に関わらず、いつでも簡単に相手とコミュニケーションが取れる時代です。でも、得られた情報が本当に正しいのかどうか、間違った方向に誘導されていないかどうか、自分で見極める力も必要です。また、誰とでも簡単に連絡が取れるとはいっても、ラインで既読無視すると仲間外れにされたり、メールにすぐに応答しないと問題視されたりする関係というのは、本当の仲間、望ましいコミュニケーションとは言えないでしょう。

以前に比べて、今ほど子どもたちが自分で考えて、自分なりに取り組んでいく能力が必要な時代はないのではないかと思います。間違った方向に考えたり、向かっていったりしていれば大人たちが修正してあげる必要があるのは当然ですが、自分で考えて、自分の意思で決めていく能力は経験していかないと育っていくものではありません。やはりふだんから自分で考えてみる、自分なりの答えを見つける努力をする、自分なりに対応する・・・といった練習が必要なのではないでしょうか?教育面の詳しいことはよくわかりませんが、“自己決定教育”とまで構えなくても、日々の暮らしの中でも“自己決定練習”は少しずつできるんじゃないかなあと思っています。

投稿者 staff : 13:43

2014年08月08日

二十年は二昔

皆さんがよくご存じの高松市夜間急病診療所がスタートしたのは平成6年7月のことです。先月でちょうど20年が経過したわけですが、高松市や周辺の方々にとってなくてはならない施設になっていると思います。でも、最近では建物の老朽化や駐車場の少なさなどが問題になっていました。このたび、松島町に新たな高松市医師会館が完成したので、それに伴って夜間急病診療所も9月から同会館内に移転することになりました。電子カルテや新たな検査機器も導入されるようです。

なぜ、今回のブログにこのことを書いたかといえば・・・明日の土曜日、夜間急病診療所の小児科は秋田が担当します。これまで1〜2ヶ月に1回ずつぐらい当たってきたので、延べ回数にすれば100回近く出務させてもらっていると思います。夜間急病診療所ではほとんどの患者さんが初対面なのですが、中には重症の病気が潜んでいたりするので要注意です。

ところで、20年前の6月、夜間急病診療所が誕生する1ヶ月前に僕は善通寺から高松に引っ越してきました。香川小児病院(当時の名称)から高松赤十字病院への転勤でした。つまり、夜間急病診療所の歴史も、僕の高松での生活もともに20年ということになります。十年一昔という言葉がありますが、この20年で医療の世界だけでなく、自分も、自分のまわりの状況も大きく変わりました。でも振り返ってみると、本当にあっという間の20年だったという印象です。医者になって約30年になりますが、そのうちの3分の2を高松で過ごしていることになります。

今の建物では、明日の夜が僕の夜間急病診療所での最終勤務となります。見慣れた風景、見慣れた診察室・・・これまでのことを思い出しながら、心して仕事してこようと思っています。でも、明日の最大の強敵は台風11号のようです。

投稿者 staff : 19:49

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