香川県高松市の小児科・アレルギー科・小児循環器内科 医療法人社団裕心会 あきた小児科クリニック

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青空がのぞく診察室から

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2011年09月26日

お風呂はダメ?

「カゼを引いているのでお風呂はダメですよね?」
「熱があるからお風呂は入っちゃいけないんですよね?」
ふだんの診察でよく聞かれる言葉です。確かに僕も子どもの頃に、「カゼなのでお風呂は控えるように」と言われたような記憶があります。

しかし最近では、カゼを引いているというだけでお風呂を禁止することはまずありません。咳や鼻水が続いていても入れてあげてください。また、熱があっても元気そうなら入浴してもいいと思います。入浴にはスキンケアや気分転換などの効果もあるため、38℃少々の熱でも活気があればお風呂は入ってかまいません。髪も洗ってあげていいでしょう。ただし、熱いお湯で長湯をしたり、風呂上がりに湯冷めをしたりしないように心がける必要があります。特にけいれんを起こしやすい素因のある子どもさんの場合は、お湯の温度を高くしすぎないように注意してあげてください。
カゼを引いていても、38℃を超える熱があっても、そこそこ元気があれば、熱すぎないお湯でさっと汗を流す・・・程度の入浴は問題ないと思います。反対に、高熱でつらそうな時や元気がなくグッタリしている時のお風呂は控えた方がいいでしょう。

他の病気でも、入浴させるかどうかで迷われることがあると思います。水ぼうそう(水痘)やとびひ(伝染性膿痂疹)などの場合です。
一般的に水ぼうそうはかさぶたができて治るまでに1週間ぐらいかかります。この間にスキンケアをしなければ細菌感染を合併することもあるので、皮膚は清潔にするべきです。そのため、僕は早期からのシャワー浴をお勧めしています。水ぼうそうの治療では痒み対策も必要ですが、汗をかいたままでは痒みも強くなり、皮膚炎も起こりやすくなります。石けんを泡立たせて軽く洗い、あまり熱すぎないシャワーで流してあげてください。ただし、湯船のお湯はあまり清潔とはいえないので、かさぶたが出来るまでは湯船に浸かるのは控えてシャワー浴だけの方がいいと思います。

とびひも水ぼうそうと同様に皮膚を清潔に保った方がよく、やはりシャワー浴がお勧めです。湯船に浸かるのは、とびひのジュクジュクが治まって乾いてきてからがいいと思います。水ぼうそうでもとびひでも、洗う時にはゴシゴシと強くこすったりせず、身体を拭く時にもこすらずに押さえるようにして拭いてあげてください。

一昔前の日本では銭湯に行くのが一般的な入浴手段でしたが、今ではほとんどの家にお風呂やシャワーが付いています。時代と共に、入浴に関する考え方も変わっていくでしょう。

投稿者 staff : 08:25

2011年09月20日

続・神様のカルテ

タイトルは『続・神様のカルテ』ですが、映画の続編の話ではありません(続編もできるのかな?)。
カルテは患者さんの診療の記録であり、正しい診断や望ましい治療に導くための道標でもあります。一般の診療は症状やその始まりの時期、内容などを聞く問診から始まります。受付でお伺いしたり、医師がさらに詳しく質問したりします。

患者さんが子どもさんの場合は、ご両親ではなくおじいちゃんやおばあちゃんなどが連れてきてくださることも多いのですが、時にはこんなシーンが展開されます。
「いつから咳が出ていますか?」
「さあ?私はただ病院に連れて行ってくれって言われただけやからわからんわ。」
「ミルクの飲み具合はどうですか?」
「どうなんかなあ?さっき家に連れてきて、病院に行ってきてくれって頼まれただけやからなあ。」
「保育園で何か病気が流行っていると伺ってはないですか?」
「いやあ、一緒には住んでないのでそういったことはわかりません。」

身体をよく診たり、触れたり押さえたりする診察も大切ですが、大人でも子どもでも問診が基本となります。とくに自分で訴えられない子どもの場合は、ご家族からのお話が何よりも重要です。些細な情報が正しい診断に導いてくれることもよくあります。

お母さんのなかには、熱の出方や症状の様子、元気さや食欲などを書かれたメモをあずけてくださる方々がいます。おばあちゃんの携帯電話に、詳しい症状を記載したメールを送っておいてくださる方もいます。こうした心くばりは、自分たち医療側にとって非常にありがたいことです。診療の大きな助けにもなるので、僕は<お母さんのメモより>とタイトルを付けて、カルテの中に転載させてもらったりしています。スキャナで取り込んでそのまま保存しておく場合もあります。発疹や下痢の様子などをデジカメに残しておいてくださることも非常に有用です。

電子カルテを記載するのは医師だけではありません。僕のクリニックでは問診はまず受付で入力してくれています。喘息発作やチアノーゼなど気になる患者さんの場合は看護師が先に入力してくれたり、けいれんの場合は詳しい看護記録を記載してくれたりしています。お母さんを中心としたご家族からの情報も大切な記載内容ですので、必要に応じてご協力をお願いいたします。
デジタル機器特有の欠点もある電子カルテですが、“神様のカルテ”は書けなくても、利点の方が多い“紙のないカルテ”なのです。

投稿者 staff : 19:14

2011年09月19日

神様のカルテ

先日、ワーナーマイカルで映画『神様のカルテ』を観てきました。原作は現役の内科医である夏川草介さんの小説で、嵐の櫻井翔さんや宮崎あおいさんなどが出演している映画です。ネタバレしてはいけないのであまり内容的なことは書けませんが、自分がまだ医者になったばかりの駆け出しの頃を思い出しながら観ていました。

主人公のイチさんと同じ卒後5〜6年目といえば、僕の場合は東京での修練時代や徳島大学での医員時代に当たります。外来の一般診療の他、心臓疾患の重症児の診療、そして当直や救急など、まさに多忙を極めていた時期でした。当時はまだ医局制度が確立されていたのでイチさんほど進路に悩むことはありませんでしたが、先輩医師だけでなく、医師には厳しくて仕事の出来る看護師さんに鍛えられていくのはどこも同じだなあと微笑ましく感じました。いつでもどこでも寝られて、食べられる時に少しでも食べておく・・・勤務医時代の鉄則が映画の中でも展開されていました。

確かに患者さんにとって“神様のカルテ”はあると思います。単に病気を治すための道具としてではなく、患者さんの心に響く内容のカルテなのでしょう。飲み薬や塗り薬、いろいろな処置や手術といった治療手段だけでなく、病院や薬局での心くばりや言葉掛け、そしてカルテに込められた熱意や配慮・・・これらもまた治療の一環でしょう。

ところで、以前の紙カルテに代わって今は電子カルテが主流になってきました。何が書いてあるのかよく判らない・・・、字が汚くて読みづらい・・・、紙カルテでよく言われたそんな不満は聞かれなくなりました。でも、それぞれの医師の字の雰囲気や温かさ、その医師独特の表示法や表現の工夫・・・そんな部分もまた感じづらくなりました。デジタル機器の待つ利点と欠点が、電子カルテにも潜んでいます。
同じ内容が同じ文面で書かれていても、デジタルのきれいな整った文字と、きれいではなくても一生懸命に書かれた医師自身の文字とでは、読む人にとって受け取る感情も大きく違うだろうと思います。読む人が患者さんならなおさらでしょう。“神様のカルテ”は書きづらい時代になったと思います。

投稿者 staff : 16:49

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