香川県高松市の小児科・アレルギー科・小児循環器内科 医療法人社団裕心会 あきた小児科クリニック

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青空がのぞく診察室から

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2011年01月10日

新米お父さん

最近は乳児健診や予防接種でも、お母さんとお父さんがご一緒に来られる場合が増えてきたように思います。こうした受診だけでなく、育児に関わってくださるお父さんが多くなってきたのは好ましいことです。赤ちゃんを抱っこする手付きもぎこちないけれど、僕はそんな新米お父さんが大好きです。

僕が初めて新米お父さんになったのは、ちょっと遅くて30代前半でした。
実は、長女の出産前日には妻の祖父の葬儀がありました。予定日通りなら祖父に曾孫の顔を見てもらうことが出来たのかもわかりませんが、残念ながら予定日から1週間以上過ぎてしまっていたのです。葬儀のすべてが終わって家族で一息ついた後、僕は妻を実家に残して自宅に戻りました。ところが深夜の2時過ぎ、布団に入って間もない頃に実家から電話が入りました。さっきから陣痛が始まって、一気に強まっているからすぐに来てくれと(当時は携帯電話ではなく固定電話でした)。あわてて病院に駆けつけると、妻は既に分娩室に入っていました。立ち会いはしなかったので、義父と2人で分娩室の前をウロウロしていましたが、陣痛開始から2時間足らずでの出産でした。

初めて我が子を見ても、お父さんになった実感は正直まだありませんでした。でも、『葬儀が終わって皆が落ち着くまで待っててくれた家族思いの子かも・・・』、『祖父を失った悲しみを癒してくれる幸せの子かも・・・』と自分勝手に思い込んだりしていました。その日は朝から徳島県南の病院への出張だったので、夜も明けきらないうちに産院を出ました。2夜連続でほぼ完全徹夜の状態でしたが、車を運転しながら登る朝日を見つけた時に、“子どもが出来たんだなあ”と感じたのを覚えています。

自分に子どもが出来ても、“お父さんになった”という実感はまだ淡いものでした。胎内の子どもと時間を共有してきた母親と違って、父親は少しずつ“お父さん”になっていくような気がします。産院を退院してきてから、泣き声を聞いて、お風呂に入れて、時にはオムツを替えて・・・そんなこんなで関わっているうちに、“新米お父さん”の心構えができていったように思います。

小児科医だからといってやさしいお父さんとは限りません。小児科医だからといって自信満々の育児ができるわけでもありません。1番上の子どもは3人の中で1番よく怒ったし、人一倍心配もしました。新米お父さん時代はついつい自分の視点や尺度で子どもを見てしまうことが多かったと思います。ところが2人目や3人目になると、まあいいかな?こんなもんかな?といったことが増えてきて、それがよくも悪くも子どもたちの性格やタイプに反映されているようです。

子どもは親の鏡だと思います。それは子どもが一生懸命にアンテナを張って、大好きなお父さんやお母さんのことをよく観ているからです。親が前向き思考ならば前向きに、否定的な考え方をしやすければ同じように・・・モノの見方や考え方、仕草やしゃべり方まで似てくることがあります。『人の振り見て我が振り直せ』ということわざがありますが、自分の子どもを見ていると『子どもの振り見て我が振り直せ』が正しいんじゃないかなあと、とっくの昔に新米ではなくなったお父さんは思っています。
もう一度新米お父さんに戻って子育てをしてみたい・・・てなことはありませんが、“新米おじいちゃん”にはまだまだなりたくないからね、君たち!

投稿者 staff : 15:24

2011年01月04日

お手軽

お手軽レシピ、お手軽通販、お手軽コース、お手軽ダイエット、お手軽ツール、お手軽テクニック・・・巷の至るところで“お手軽○○”というキャッチコピーを目にします。忙しい現代人、時間がないので何でもお手軽に、簡単にできるものが人気のようです。でも、『迅速』や『お手軽』が現代日本の象徴であり長所ならば、『迅速過ぎる』、『お手軽過ぎる』ことは最大の欠点なのではないでしょうか?とくに子どもたちにとっては・・・。

日常生活に必要な多くのモノは苦労せずに手に入る、たいていのことは待たなくても大丈夫、困っても誰かが何とかしてくれることが多い・・・大人たちにはとても便利な日本社会は、同時に子どもたちにとっては非常に危険なところです。こういった生活が大人も子どもも当たり前になってきているので、“面倒なことは嫌がる”、“苦労を伴うことはやりたがらない”、“待てない”、“ガマンができない”・・・社会全体がそんな傾向にあるように思います。そして、子どもたちがそのまま大きくなってしまうと、将来子ども自身が一番困ってしまうことでしょう。“お手軽”が一旦染みついてしまった子どもたちは、手軽にできないことから逃げたり、意欲をなくしてしまったりしやすいからです。

だから、子どもたちには“お手軽だらけ”は禁物だと思います。苦労して手に入れる、頑張って造り出す、自分で何とかしてみる、待つことやガマンする体験をする・・・そんな機会を増やす配慮が必要な時代ではないでしょうか。そして、大人たちも“お手軽育児”や“人任せ育児”に走らないことが大切だと思います。大人の今の視点ではなく子どもの将来を見据えて考えれば、子育てにおいては“お手軽”ほど危ないものはないように思います。

投稿者 staff : 20:48

2011年01月03日

待機時間

僕のクリニックでは、院内で待っていただく時間を少しでも短くする目的で、2008年の4月から順番予約システムを導入しています(導入前後のことは当時のブログをご覧ください)。このシステムにする前は従来通り来院での受付だったので、インフルエンザ流行期などには院内で2時間近くお待ちいただく時もありました。順番予約システムでは、診察の順番が近づくと電話やメールで自動的にお知らせする方式なので、それからお越しいただくと院内での待機時間は短くなります。それまでの時間はご自宅などで待機してもらえるので、お母さん方には大変好評です。当然ですが他児との接触も少ないので、新たな病気をもらう可能性もはるかに低くなります。ただし、「病院のおもちゃで遊べる時間が短くなった!」と不満を訴える子どもさんもいますが・・・。新患の方は予約されている方の間で適宜診察させてもらうので、概ね30分以上の待ち時間が発生しますがこれはご容赦ください。もちろん、けいれんや重症不整脈など、緊急の場合はこの限りではありません。

高松市でも最近はいろいろな予約システムを採用している小児科が増えてきました。予約システムには順番待ち予約と時間予約の両方がありますが、それぞれに一長一短があります。たとえば、順番予約システムでも、順番が近づいたという連絡が患者さん側の事由で届かないことがあります。この場合、システムの運用そのものに不都合が生じてきます。一方の時間予約システムでは、繁忙時や重症児などがいた場合には必然的に待ち時間が長くなります。いずれの予約システムにしても、基本的なルールと患者さん側のご理解とご協力の上に成り立っています。

順番予約システムの場合、確かに院内での待機時間は非常に短いのですが、繁忙日などではご自宅での待機時間が長くなってしまうことがあります。たとえば9時前後に予約を取っていただいても、順番的には診察が12時近くになってしまうといったこともあると思います。これを自分に置き換えて考えてみると、“熱が高い子どもを抱えて自宅で待つ不安”、“吐いているけど自宅で待つ苦労”が思い浮かびます。そんな不安やご苦労も理解した上で診療させていただいています。患者さんの立場からみても、順番予約システムは欠点よりも利点の方がはるかに大きいと考えています。

「長くお待たせしてすみません」、重症児がいたり前の子どもさんの処置や検査が長引いたりして、たまたま院内での待機時間が長くなってしまった患者さんに、スタッフがよく声を掛けてくれています。それとは別に、『自宅で長く待機してもらってゴメンナサイ・・・』僕たちが心の中でつぶやいていることもあります。
引き続き、当クリニックの順番予約システムにご協力よろしくお願いいたします。

投稿者 staff : 17:52

2011年01月02日

年賀状を見ながら

あけましておめでとうございます。今年もあきた小児科クリニックをよろしくお願いいたします。

クリニックに来てくださっている子どもたちやお母さんから、今年もかなりの年賀状をいただきました。中には他県に引っ越して行かれた方々のものもありました。たどたどしい文字で書かれた年賀状や写真入りの年賀状・・・、自分が関わらせてもらっている子どもたちの成長が感じられるのも、年賀状の大きな楽しみの一つです。
そういえば、自分も子どもたちが幼い頃はよく写真入りの年賀状を作っていました。いただいた年賀状を見ながら、彼らが幼かった頃のお正月を思い出していました。

男の子たちはそれぞれ入学時から剣道をやっていたので、元旦は早朝からの初稽古でした。妻と男の子たちが朝6時過ぎに出掛けていく1月1日が9年間続きました。彼らが帰ってくる昼頃から、ようやく家庭での新年が始まるのでした。先生方は元旦だけでなく、日頃の練習から試合まですべてボラアンティアで指導してくださっていたので、今考えても本当に頭が下がります。

指導者の先生は僕の子どもたちに、“大きく振る”、“強く打つ”ということをよく言われていました。ややもすると、竹刀を外すことを恐れて“面に当てる”、“小手先で打つ”傾向が彼らにあったからだと思います。そう言えば、自分が中学時代にテニスを始めた時にも、同じように“しっかりとラケットを振る”ように指導を受けたにも関わらず、上手に見えるように“ラケットに当てる”ことに終始してしまい、結局は強い選手にはなれませんでした。野球の投手が、“ボールを置きに行く”のではなく“腕を振る”ように指導されるのも同じ主旨だと思います。

まだ『形』ができる前の幼い子どもたちが、スポーツに限らず何かに取り組む時には、失敗しないように“うまく・器用に”やるよりも、失敗してもいいから“大きく・振り切ることができる”子どもさんになって欲しいと思います。
さてと、頑張って年賀状の返事を書こう!

投稿者 staff : 20:02

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