香川県高松市の小児科・アレルギー科・小児循環器内科 医療法人社団裕心会 あきた小児科クリニック

医療法人社団裕心会 あきた小児科クリニック 小児科・アレルギー科・小児循環器内科

プライバシーポリシー

青空がのぞく診察室から

ホーム >> 青空がのぞく診察室から >> 2010年01月 アーカイブ

« 2009年12月 | メイン | 2010年02月 »

2010年01月31日

両親の敬語

いつの頃からか、両親は僕に対してときどき敬語を使うようになりました。直接会っている時はそうでもありませんが、電話で話す時にはその傾向が強くなります。
「ご苦労さまです」、「面倒を掛けます」、「心配かけてすみません」
これが以前なら「済まんなあ」、「心配かけるね」だったのですが、いつの頃からか少しずつ変わってきていました。よそよそしいとか、他人行儀とか、そんな感じはまったくありません。そうして、知らず知らずのうちに僕も両親に対して感謝やいたわりの言葉が自然に出るようになっていました。

訳もなくひたすら反発していた思春期・・・、お互いに多忙で接点の少なかった青年期・・・。その後に自分も家庭を持って、夫として父として社会人として現在に至っている訳ですが、両親が僕に対して時折敬語を使うようになったのは、ようやく一人前と認めてくれた証拠でしょうか。あるいは、自分たちが何かしらの病気を抱えて、少し気弱になったためでしょうか。

人生をマラソンに例えることはよくありますが、人生はマラソンではなくリレーだという話を聞いたことがあります。はるか先代からのバトンを受け継いだ祖祖父母が祖父母にバトンを渡し、それぞれの祖父母から受け取ったバトンが両親に渡る、そして今自分がそのバトンを抱えて走っている、おそらく同じような悩みや課題を抱えながら・・・。親にすればある程度バトンを渡し終えた安心感、子どもからすればバトンに託された年月や気持ちの重さの実感・・・そんな感情が時折の敬語となって表れているように思います。

自分が困った時や頼み事がある時ぐらいしか連絡しなかった親不孝の反省から、最近はなるべく電話をするように心がけています。小言と敬語の入り交じった阿波弁を聞きながら、親と子の心地よさを感じている今日この頃です。

投稿者 staff : 21:36

2010年01月14日

先生、何とかして!

いよいよ大学受験シーズン到来です。センター試験前になると決まって寒波が到来して、急激に寒くなったり香川でも雪が舞ったりしているように思います。受験生の最大の敵になりそうだった新型インフルエンザの流行も落ち着きつつあり、季節性インフルエンザもほとんど見かけません。今はウイルス性胃腸炎やRSウイルス感染症などが流行っています。大学受験や高校受験だけでなく、中学受験を控えている子どもさんもいます。試験問題との闘いだけでなく、病気や体調に対する配慮も受験対策の一つでしょう。

僕は大学浪人生活が少し長かったのですが、“もう今年ダメだったらあきらめよう”と心に決めて望んだ最後の年のことです。当時はセンター試験もなく、一昔前の共通一次試験もなく、各大学独自の本試験のみでした。3月上旬(4日と5日あたりだったような)が本番だったのですが、その1週間前になって発熱とともに身体中に何やら小さな赤いブツブツが・・・。身体もだるかったので、あわてて近くの内科医に行きました。かかりつけだった先代から二代目に代わってはいましたが、中学時代から診てもらっていたので話しやすかったのです。そんな先生の顔を見るなり言った一言は今でも覚えています。
「先生、何とかして!」

診断の結果は風疹でした。確かにそれまでにかかってはいなかったけれど、二十歳を超えて風疹とは・・・、しかも入試直前に・・・。「何とかして」と言われても、風疹は薬で簡単に何とかできるものでないのは今ならわかるのですが、当時は本当に必死でした。先生は何やら筋肉注射をしてくれたのですが、おそらく解熱薬を使ってくれたのでしょう。その後も坐薬でかろうじて熱を抑え、わずかに発疹が残る少しだるい身体で入試を受けたのでした。しかし、運命というものは皮肉なもので、体調が万全だった過去の入試には失敗して、そんな最悪の状況で受けた入試で合格したのでした。「風疹でフラフラしていたのが、かえってよかったのだろう」と口の悪い友人たちには言われたものでした。

「先生、何とかして!」そう口にせざるを得なかった自分の気持ちを忘れずにいたいと思います。僕のクリニックに来てくださっているお母さんや子どもたちも、当時の自分と同じように、“先生、何とかして”という思いを抱かれていることも多いと思うからです。確かに、何とかできる時もあれば、大した力になれない時もありますが、医者という仕事は、医者としての自分の中に患者としての記憶も残しておくべきものだと感じています。

投稿者 staff : 23:19

ページトップへ

Copyright © 2009 Akita children's clinic. All rights reserved.