香川県高松市の小児科・アレルギー科・小児循環器内科 医療法人社団裕心会 あきた小児科クリニック

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青空がのぞく診察室から

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2009年07月26日

「だから」と「だけど」

心臓病を持つ中学生の素晴らしい文章を読みました。心臓病児を支援する全国組織の会報で見かけたものです。「将来の夢」と題されたそこには教師になる夢が書かれており、その夢のきっかけは彼の担任の先生でした。

ここに彼の文章をそのまま抜粋させてもらいます。
『小学校の頃の担任の先生が、心臓病の自分のことを「心臓病だから・・・」という見方ではなく、「心臓病だけど・・・」という見方をしてくださる先生で、僕もそのような一人一人を大事にする先生になりたいと思ったからだ。』

自分のクリニックで心臓病児の検診をしていても、「心臓病だからできない」と決めつけてしまっているご両親に出会うことがあります。「心臓病だからできなくても仕方がない」とあきらめてしまっている子どもさんを見ることもあります。おそらく、子どもさんにそう思わせているのは我々大人なのでしょう。もちろん心臓病の状況によって大きく異なってはきますが、冒頭に出てきた担任の先生のように、「心臓病だけど、こんなに可能性があるんだよ」という方向に導いてあげられればと思います。これは心臓病児に限ったことではなく、すべての子どもにいえることでしょう。

でも、彼の文章に心打たれたもう一つの理由は、大人の僕に「そんなことでいいの?」と問いかけているように思えたからです。「忙しいからできない」、「疲れているから無理」・・・最近はそんな風に考えがちだった自分の頭をゴツンとやられた気がしたからです。「忙しいけど」その中でもできること、「疲れているけど」そんな状況でもやれること、それらを一つ一つやっていこうと思わせてくれた彼の文章に感謝です。

投稿者 staff : 20:49

2009年07月23日

アポロ11号と日食

40年前の7月21日、中学生だった僕は部活の練習もそこそこに家に帰り、テレビにかじりつきました。それは、アポロ11号のアームストロング船長たちが月面に降り立った日でした。子どもの頃に絵本で見た「月面基地」や「月世界旅行」が現実になる日でもありました。翌年には、父親と一緒に大阪の万博に出かけて「月の石」を見ました。そして、自分が父親と同じぐらいの年になる頃には、火星・木星探検やひょっとして宇宙旅行などができるようになっているかもしれない、そんなことも考えていました。当時の数年間は、宇宙関係の本を読みあさっていたものです。

それから40年と1日が過ぎた昨日7月22日、日本では46年ぶりの皆既日食が見られる日でした。香川県では皆既日食ではないものの、久しぶりの本格的な日食のはずでした。しかし、気がついた時には日食グラスはとっくに売り切れ・・・しかも当日は朝からあいにくの天候でした。診察室のトップライトをあけても、見えるのは曇空ばかり・・・。
だから、日食のことはすっかり忘れて診察を続けていました。11時前、診察の合間ができた時に偵察したスタッフからの一言、「先生、今なら日食見えますよ!」。スタッフのアイデアで病院にある小道具を使って、雲間から覗いた80%ぐらい(?)の日食が目にも負担をかけずに見ることができました。

その後に受診してくれた幼稚園児や小学生にも小道具を使って日食を見てもらいました。中でも印象的だったのは、一人の小学生の男の子でした。自分で作った筒状の道具を持ってきていたところをみると、人一倍今回の日食に興味があったのでしょう。スタッフの話によると、お母さんと二人で楽しそうに眺めていたとのことでした。帰る時にもとっても嬉しそうな顔をしていたそうです。中学生の僕にとって月面着陸の1日が記憶に残る日であったように、彼にとってもこの日食が思い出に残る1シーンであれば、と思います。

その一方で、待合室に目をやれば昔話やおとぎ話の本もある・・・小児科では、まだ月にはウサギやかぐや姫が住んでいます。

投稿者 staff : 08:45

2009年07月07日

いくつになっても

両親が二人ともケータイを持つようになって2ヶ月以上が経ちました。二人とも80歳前後なのですが、それぞれが碁やら木彫りやらで出歩くことが多いので、緊急連絡用にと持ってもらいました。医師になってからは、実家でゆっくりくつろぐ時間もないままに25年が過ぎました。今は徳島と香川、距離的には近いようでも時間的には遠く、顔を見せる機会も少ないので、最近は電話をするだけでなくメールでも近況報告をしています。

『みんな元気で変わりありません。〜』、『家族旅行、今日は〜に向かっています。〜』、『開院後、2年が経ちました。〜』 そこは律儀な一人っ子、多少文面は変えながらも、二人にほぼ同じ内容のメールを送っています。文字も大きく使いやすいケータイなので、返信メールが来るかも?と思っていましたが、ただの1度も返ってきたことはありません。それよりも、妻に言わせれば予想通りらしいのですが、数回に1回は直電が返ってきます。でも、その直電にはほぼ毎回のように付録が付いています。

やはり、いくつになっても子どもは子どものようで、返信電話にはお小言というおまけが付いてきます。自分たちが胃腸や心血管系の病気を持っているくせに、お小言は必ず「自分の身体を大事にしなさい」から始まります。そして最後は「謙虚に、いろんな人に感謝しなさい」で終わります。

クリニックに来てくださっている患者さんたちに・・・、頑張って働いてくれているスタッフたちに・・・、クリニック開設や維持に関わってくれている関係者の方たちに・・・、そして支えてくれている家族に・・・、いろいろな人たちに感謝する気持ちを忘れずに謙虚に頑張りなさい、と多少言葉や言い回しは変わるものの、主旨は毎回同じです。思春期にはただうるさいだけだった小言も、親として小言を言える幸せ、子どもとして小言を言われる幸せ・・・この歳になるとそんな風に感じられるようになりました。
もうすぐ二人の55回目の結婚記念日が来ます。

投稿者 staff : 22:24

2009年07月05日

考え込んだら

開業前・・・あれもやらないといけない、これも決まっていない、と連日のように雑用に追いかけられていました。所用が重なった夜などには『自分にできるのだろうか?』と考え込んだこともありました。ところが朝になると、『できることから一つ一つやっていこう』とか『自分でなんとかしよう』とか『相談できる人もいるし・・・』とか、とにかく考え方が前向きになるのでした。同じことを同じように考えても、時間帯や周囲の状況によってマイナス思考になったりプラス思考になったりするものです。

もちろん開業後も同様です。悩み事や不安なことがあっても、一人でボーッと考えている時よりも、家族がいる空間で考えた時の方がいい結論になる傾向があります。いつも通りの生活、いつも通りの会話なのですが、そんな中から『まあ、何とかなるかな』と感じられる瞬間があります。クリニックでも同じで、一人院長室で書類に向かっている時には難題に思えたことでも、スタッフたちと雑談したり一仕事終えた後に考えてみると、『どうってことないやん』と思えたりします。

まあ、すべて考え方の問題ですね。『できない理由や言い訳を探し出して』悩んでいた自分から『できるようにする方法を見つけ出そうと』努力する自分へ・・・・・『できないことを探し出して』困っていた自分から『できていることを見つけ出して』勇気を持つ自分へ・・・・・『持っていないモノの多さに落胆して』元気のなかった自分から『持っているモノも多いことにも気がついて』元気を取り戻す自分へ・・・・・時間の経過、家族や周囲の人たちとのふれ合い、これらのおかげで考え方もいい方向に変わっていきます。もちろん、自分の力で早く方向転換ができればいいのですが、まだまだ修行が足りません。

前々回や前回の“一言上手”や“失敗上手”も、同様にものの見方、考え方を少し変えるだけでできることなのだと思います。今はできなくても、心がけていれば少しずつできるようになると思います。そして、ご両親がこうした考え方を心がけていれば、子どもさんも同じように“考え方上手”になっていくような気がします。

投稿者 staff : 22:53

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